読書感想文が嫌いなのは、昨日書いた。
ただ、生涯一度だけ学校からの夏休みの宿題に感謝したことがあった。
それは高校2年の夏休みの現国宿題。
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高校生の頃はアスリートだったので、夏休みの宿題は大きな迷惑だった。
本は読んでいた。
今のようにネットなどなかったので性欲処理は平凡パンチかプレイボーイ。
想像力が豊かだったので、文章でも行けた。
川上宗薫・梶山季之~『チャタレイ夫人の恋人』まで読んで、自己処理した(笑)。
間違いない、勘春さんも同じ。
そんな高校2年の夏休み。あの忌まわしい読書感想文の宿題がでた。
書籍名は『銀の匙』:中 勘助。
全く聞いたこともない作品で作者も全く知らなかった。
やる意思は全くなかったが、T という町の小さな本屋さんで、文庫本にそれを見つけた。
「へぇー。こんな本があるんだぁ。差し当たって読む本もないし、読んでみるか。」
と、軽い気持ちで買って読んだ。大藪春彦にも飽きていた。
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これには衝撃をうけた。まさにカルチャーショックだった。
素直に感想文が書けた。
落語が好きだったので落語に引っ掛けて書いた。
これが、現国の先生に受けた。
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読書感想文のいい思い出はこれくらい。
だから、学校という権威を持っても読書感想文の宿題を出したことがない。
子供たちにとっては、いい教師ではなかったのかもしれない。
ただ、『銀の匙』:中 勘助は小学生には無理。