もう一本観てたら、映画三昧。だった。
シネラに日本映画名作選。という企画モノがかかってる。
午前中
『家族』:山田洋二監督。
午後
『東京オリンピック』:市川崑。
『家族』
中学校の時見た、文部省推薦かなんかで格安料金で観た。
その時もなんとなく胡散臭かったけど、やっぱり胡散臭い作品。
貧乏な家族が日本縦断して成功する。サクセスストーリーにして、ロードムーヴィー。
何が一番ウソ臭いって、
倍賞千恵子みたいな黄金比満載の若妻が伊王島(長崎)で長年生活しているわけがない。
ex 黒木瞳が黒木町で老いるわけにはいかない。
千代大海が大分の不良少年で終わるわけがない。
それと全く同じ理由。
糸島にスゴイ美少女がいたらしいけど、
その女を糸島で老いさせることは社会財産の無為な消費でしかない。
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『東京オリンピック』
もちろん今から半世紀前のまだオリンピックが商業化される前の純粋なころの作品。
ただ単に記録ドキュメンタリーなら、誰にでも創れる。
そこにアートを見出した市川崑。がスゴイ。
うーんと唸らされる画像満載。
50年前のオリンピックにはスポーツとしてのエキスがあった。
その頃の蘊蓄を語らせたら調子に乗る。
チャスラフスカは美しい。非の打ちどころがない。
ジャボチンスキーは世界一の力持ち。
アマチュアの頃のJ.フレイザーは精悍。
セコンドとふたりきりで長い廊下を帰っていくシーンはイイ。そこを撮った市川崑もいい。
個人名はほとんど出ない。彼、彼女らの名前が出なくても解る所がスゴイ(主語:私)。
ただ、国家・企業・マスコミ・テレビ局・メディアにおもねらないところに
アゴーンとしてのスポーツがある。
アゴーン。
アゴーン位は説明なしで読んでもらいたい。
糸島ではアゴラというらしい。
多くの糸島市民がその語源を語れない。これは嘆かわしい。