(昨日からの続き)
A君は、自分の教室へ。
E先生は、A君が見つけた、事故現場へ。
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そこには轢死体となった、3歳前後のイタチ。
放っておけばカラスの餌食。まだ死後2時間前後。柔らかい。
丁寧に葬ってやるのが当然だけど、E先生の屈折した行動。
イタチの亡骸を校舎の陰に置いて。骨格標本作製の作戦を立てます。
昼休み。
A君とE先生はイタチを解体して、頭部の骨格標本作製にかかりました。
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骨格標本は真剣に作れば1年はかかります。
そんなに長く待ってると、A君は卒業。
で、手っ取り早い方法。
堅牢な鍋の中で、苛性ソーダ=水酸化ナトリウム水溶液で頭部を煮詰めて、たんぱく質を溶かす方法。
ただ、この方法はよほど、度胸が据わってないと出来ません。
鍋の中にどろどろに溶けたたんぱく質が煮立ちます。臭気は長浜ラーメン街。
好奇心あふれるA少年、E先とともに、魔境と化した理科室で骨格標本つくりにかかりました。
本来なら、48時間密室の理科室だったのですが、
間違いが起こるときは仕方がありません。
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教頭先生は子どもたちが帰った校舎で、ルーティンワーク校内巡視。安全確認です。
午後6時。誰もいないはずの理科室で、教頭先生が、開けてはならない、鍋のふたを開けました。
驚愕。
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E先生は厳しい尋問を受けました。
「先生のやってることは、社会規範から逸脱してます!」
教頭先生の言ってることに間違いはないから。E先生は敢えて反論しません。
ただ、E先生は
「社会規範を逸脱している者がいるから、社会は発展してきた。」と論戦を挑みませんでした。
通じる相手ではありません。
信長も、コペルニクスも、ダリも、ガリレオも、古今亭志ん生も逸脱者。
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ココロの中で
「見ぃたぁな~。」
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教訓:①放課後の学校で、スープをを作ってはいけない。
②常識人は見てはいけない物・場面がある。