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ラストショットに捧げる バラード

 『ベルリンファイル』のラストをこきおろしたら、反論があった。
 反論は結構嬉しい。

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 反論師:「お前は映画を知らない。」

 当たってる。私は映画を知らない。
 でも、映画は観てる。

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 映画にとって、ラストショットがいかに大切か。
 この場合の「大切か」というのは、「売れるか」「評判になるか」と等しい。

 よくあるが、 文芸大作でちっとも面白くない作品がある。
 『風と共に去りぬ』だとか『アンナカレーニナ』。
 (またまたお叱りが来る。)

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 例えが一番手っ取り早い。

 『用心棒』

 黒沢と三船敏郎と仲代達也と宮川一夫があのラストショットにどれだけ心血注いでるか。
 銀幕からエネルギーがほとばしる。

 二度と撮れない。

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 『ベルリンファイル』と『用心棒』を比較することからが、どだい無茶なんだけど。
 つい鑑賞代金を払った者の傲慢。

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 『用心棒』という作品は、途中の100分間は大したことのない娯楽作品。
 ところが、ラスト10分間のショットで客を鷲掴みにした。
 あのラストがなければ、ただの時代劇作品。

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 「終りよければすべてよし」ということわざ・成語を説明するときの最高の例。

 『ベルリンファイル』の監督。次の作品を期待している。名前は知らないけど、次覚えよう。

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2013年08月21日 20:27に投稿されたエントリーのページです。

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