« 受賞雑感 最終章 | メイン | 『突然屋久島 2』 »

突然屋久島

 「屋久島行こう!」
 突然、ツーリングの師匠から連絡がきた。

 「今入院中ですよ。」
 「さっさと退院すればいい。」
 「病気なんですよ。」
 「いつまでも、ぐずぐず入院しているから踏ん切りがつかん。
 失業中で、うるさいかみさんも、子どももおらんっちゃろ?」

 きついことをずらずらならべる。
 概ね当たっている。

 師匠筋には逆らえない。
 きっと、私も落語に関しては無理言ってるんだろう。と少しだけ反省。

 ----------------

 で、急遽退院手続きとって、突然屋久島へ。
 鹿児島まで下って、フェリーに乗れば案外簡単に着く。

 バイクと、踏ん切りと、ほんの少しの、自由とお金があれば、日本中3日でどこでも行ける。
 
 ----------------

 島と考えると小さく感じるが、広い。一周100kmを優に超す。
 
 日本全国ツーリングした経験で言うと、屋久島はベストツーリングコース。
北海道の次にいい。ずーっと見通せるロードではないが、島一周100kmコースは他では味わえない。
 人にもよるが、やまなみより、東北路よりいい。

 高低差のある海岸コースは信号がほとんどない。

 ひろびろとしたロードもあれば、幅2mくらいの林道もある。対向車と合うよりサル、シカと逢う。

 一周するには反時計回りに回るという、ローカルルールがあるらしい。離合出来ない個所がある。

 初日の夜、地元飲み屋で、そこの大将を交えて話していたら、どういう流れか、山登りをすることになった。

 ---------------

 「 ンな ばかな!」
 こっちは病み上がりで、数か月病室と病院ウラの小高い丘と、可也山(かやさん)散歩くらいしかしてないのに。

 -------------

 で、二日目は宮之浦岳へ。
 二人とも山登りは超ビギナー。というより、わざわざきつい思いをする気なんて、全くない。

 とにかく、バイクで行けるところまで行って、登る算段。
 
 山登りの道具なんて持ってない。

 ライディングジャケットにバイクブーツ。ヘルメットかぶれば即ライダー。
 弁当、水、ツーリング用カッパをリュックに入れて、さぁ登山。
 地獄をみた。(つづく) 

About

2013年04月25日 06:53に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「受賞雑感 最終章」です。

次の投稿は「『突然屋久島 2』」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.32