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百年目 旦那

 扇遊師匠に聴かせていただいた『百年目』旦那。


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 旦那以外にも登場人物はいろいろ出てくる。

 番頭、手代、丁稚、芸者、幇間、等々。
 これらのヒト々を演じろと言われれば、出来ないことはない。もちろん素人レベルだけど。

 ところが、旦那だけは、どうしても出来ない。

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 覚えて、しゃべるだけなら誰にでもできる。

 ところが落語を演じるということは、全く違う世界。
 演(ヤ)ればいいってもんじゃない。


 旦那のふところというか、了見というか、腹はそうそう演れるものじゃない。
 
 経験や芸歴や年齢がそこににじみ出てくる。

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 学生落語会に行くと、学生がとんでもないネタを、演ってるつもりになっている。
 
 「どうだ!『立ち切れ』『文七元結』演ッたゾ。」の顔。
 客は45分間地獄を観る。

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 扇遊師匠の『百年目』のあの空間。

 粗忽家勘朝の、素人にすれば結構長い落語生活、忘れられない時空だった。

 頸筋に白刃を当てられたような。ゾクリとする瞬間。

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 落語を演じるのがとても不遜だと思い知らされた。


 でも、天狗連は、これに負けちゃいけないん・・・ダヨネ。
 恐ろしい矛盾。

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2013年03月15日 15:25に投稿されたエントリーのページです。

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