ほとんどの方が、義務教育時代に粘土をこねた経験がある。
油粘土、紙粘土、最後は土粘土。土の粘土は表現として矛盾しているが。土以外の粘土が多くあるので仕方がない。
粘土細工の奥義は、土をいかに練るか。
プロに入門する者は、ここで半分ふるい落とされる。
もっとも今では、業界もはほとんど機械でこねる。そこまでやってると、経済的に成り立たない。
が、やっぱり最後は陶芸家が練り込む。
練れば練るほど土は手になじんでいく。湿り気も、空気も、まんべんなく土に撹拌される。
表現者(陶芸家)の指先との境がなくなる。肌からにじみ出る技が作品に表現される。
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実は、演芸ネタも同じ。
練れば練るほど、表現者(語り手)との境がなくなる。肌からにじみ出る。
まだまだ、それほどの表現が出来ているとは思わないが、見えてきた感じはする。
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近いうち、北九州でライブがある。
それに向かってネタを練った。
あちこちから叡智を集めて、ネタを作り、そして練った。
まだまだ不足だが、時間の許す限り練った。
若者のフレッシュな躍動感はないが、おっさんたちの年齢を練り込んだ人生の妙がある(笑)。
不思議なネタがあがった。