« 『おかあさんはおるす』 | メイン | 大失態 »

ネタを練る(繰る)

 ほとんどの方が、義務教育時代に粘土をこねた経験がある。
 
 油粘土、紙粘土、最後は土粘土。土の粘土は表現として矛盾しているが。土以外の粘土が多くあるので仕方がない。


 粘土細工の奥義は、土をいかに練るか。
 プロに入門する者は、ここで半分ふるい落とされる。
 もっとも今では、業界もはほとんど機械でこねる。そこまでやってると、経済的に成り立たない。
 が、やっぱり最後は陶芸家が練り込む。

 練れば練るほど土は手になじんでいく。湿り気も、空気も、まんべんなく土に撹拌される。
 表現者(陶芸家)の指先との境がなくなる。肌からにじみ出る技が作品に表現される。

 -------------------

 実は、演芸ネタも同じ。

 練れば練るほど、表現者(語り手)との境がなくなる。肌からにじみ出る。
 まだまだ、それほどの表現が出来ているとは思わないが、見えてきた感じはする。

 -------------------

 近いうち、北九州でライブがある。
 それに向かってネタを練った。
 
 あちこちから叡智を集めて、ネタを作り、そして練った。
 まだまだ不足だが、時間の許す限り練った。
 
 若者のフレッシュな躍動感はないが、おっさんたちの年齢を練り込んだ人生の妙がある(笑)。
 
 不思議なネタがあがった。 

About

2012年10月15日 19:08に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「『おかあさんはおるす』」です。

次の投稿は「大失態」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.32