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『非行少女』

 和泉雅子と浜田光夫の、日活純情青春映画。
 50年前の日活がどれだけ栄華をほこっていたか。
 吉永小百合がいて、石原裕次郎がいて、その2ランク下に和泉雅子、浜田光夫らがいた。

 日本映画界の絶頂期。

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 『非行少女』
 和泉雅子が非行少女役。浜田光夫が矯正させる青年役。しかし、自分もアプレゲールに染まってる。屈折した役。
 
 イロイロあって、二人して逃避行。
 「このシーンなら当然ヤルだろう。」とイライラ。
 でも、しない。

 そう、昔の映画はそう簡単に行為に及ばない。


 これが、20年後。日活がロマンポルノ路線に入ると、
 「こんなシチュエーションではやらないだろう。」というところでヤル。

 同じ映画製作会社なのにこの違いは何?


 この違いは社会背景。

 当時の60年代~80年代。日本に軽いルネッサンス(文芸復興)が起こっていた。

 抑圧された性描写が一気に解放された。

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 2012年現在の爛(ただ)れた、無秩序なエロ垂れ流しとは、わけが違う。

 当時は秩序があった。

 『非行少女』を観ながら、気がついた。

 和泉雅子。先日チラリと見たが、あまりに無残。
 浜田光夫は生きてるのだろうか。

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2012年09月19日 18:15に投稿されたエントリーのページです。

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