なんとも恐れを知らない、タイトル。差別用語連鎖。
映画作品名。
とても今のマスコミ、メディアでは使う勇気はない。人権団体の糾弾に対応できる猛者もいない。
55年前の作品。渋谷実監督。昔の映画人の骨太さを残してる。
作品に隙はない。
伊藤雄之助・山形勲・淡島千景・伴淳三郎・水野久美がいい。狂言回しの森重久弥がまたいい。
なかでも清純派として売り出してた水野久美がとてもいい。
後にはお色気女優になる彼女の演技が光る。
水野久美は『マタンゴ』という怪奇映画で存在感を出し切る。『マタンゴ』・・・知らないだろうな。
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伊藤雄之助のラストのセリフ
『この部落出たって、日本どこ行ったって同じだベ。』
に全てが集約されてる。
法治国家になる直前の日本の悲哀。
【ゆでガエル】農村地縁血縁社会から、近代化都市へ遷ろう社会を描いてる。
が、平成の今でも全く同じ構造がちょっと郊外に出ると残ってる。
伴惇、森繁という一級のコメディアンがちょっとしたインテリとして出てくる。
隠し味。