まどろっこしいタイトル。それもそのはず、まどろっこしい展示会。
全作品中レオナルドの作品は1点しかない。
『モナ・リザ』ももちろんある。しかも沢山ある。
『モナ・リザ』が本物を含めて20作前後あるのには恐れ入った。知らなかった。
今回複製画贋作を含めて20点近く展示してある。
素人目にはきっと本物と間違う贋作がズラリ展示してあって、真中に立ってると壮観。周りがずらっと『モナ・リザ』。
なんでも、レオナルドの真作作品は世界で10数点しか現存してないらしい。
今回そのうちの1点が展示してある。
鉛筆画なんだけど、その細やかさと言ったら、恐れ入る。
『衣紋の習作』
1枚の布の絵。人は描いてないけど、人が見える。
『見えないないけど、観える。』って、禅問答。
落語だって
『何もないから、何でもある。』
境地ってのはそんなもんかもしれない。
写真がなかった時代、緻密な絵を描く人は神秘だった。
レオナルドも、ファーブルも、メンデルも、北斎も、写楽も南方熊楠も、その写実画に恐れ入る。
ただ、レオナルドの作品が、写真を含め他を凌駕しているのは、作品を『芸』の境地まで昇華させてる(のだと思う)。
ファーブルの昆虫絵は美術展にはそぐわない。あまりにも本物に近すぎる。
他の昆虫学者と違わない。
レオナルド・ダ・ヴィンチ作品の前に立った時、「参りました。」と全員が恐れ入ってた。