『昼顔』。C.ドヌーヴ。
そんなに傑出した作品でもないと思ってた。『午前10時の映画祭』に入ってるから、きっと見逃してる大きな主題があると思って行ったが、解らない。シュールなカットもいろいろ入る。理解出来ないような作品でもない。
『貴族有閑マダムの鬱屈』がテーマ。
ただ、この作品が語り継がれるのは、あまりにもドヌーヴが美しすぎるから。
清楚なドヌーヴから、娼婦のドヌーヴまで演じきる。
高校生のころ、センターシネマで観た。会社員も、大学生も、高校生も、Y染色体を持ってる者は、全員総立ちだった。
ドヌーブがブラジャー・ガーター姿になった時、全員総屹立。ズボンがはちきれそうになって、位置を直すのに苦労した。
ドヌーブは不感症の貴族夫人として出てく。東洋系のどうしようもない男に買われて、ベッドの上でぐったりして言う。
「心いくまで、感じたわ。」
当時の高校生には刺激が強すぎた。
激しい性愛の後、満足しきった表情の、とても有名なスチル写真がある。大勢のスタッフの前で、演じる彼女の演技に恐れ入った。ホントにSEXした直後じゃないだろうか。
ドヌーヴ意外の他で、あれだけのショットを残した女優を知らない。
ただ、ドヌーヴの老け方は今一。
ジャンヌモローの方が老け方は上手かった。
70過ぎのジャンヌモローには、屹立してもおかしくなかった。
『インドシナ』『ダンサーインザダーク』で、【老いさらばえた】ドヌーヴを観た時とても悲して、泣いた。
ドヌーブは60過ぎて銀幕には出てほしくなかった。
それだけ、若い頃の彼女は美しかった。全世界の男性を圧倒した。