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公務員ランナー

 福岡のマラソンは、何が起こるか分からない。

 マラソンが、まだまだ暗いスポーツだったころ。
 それを一躍ドル箱スポーツにしたのが、瀬古。
 ほとんど何の投資もせずに、2時間以上TV枠に『SB』の文字が映ってる。

 これに慌てた、食品メーカー『ハウス』『ヤマザキ』『日清食品』等々、今では陸上部に力を入れてる。
 お金がかかれば、必ず強くなる。必然。


 日本の名ランナーは『円谷』→『君原』→『瀬古・中山』→『森下』ライン。(森下の後は、出てない。)

 円谷と君原の間に、『采谷』(うねたに)という隠れた名ランナーがいる(たぶんまだ存命中だと思う)。
 メディアはまったく注目してない。当時から長距離ファンだった勘朝。
 (落語と長距離ファンって、どんだけ暗いティーンエイジャーだったんだろう。)

 采谷のことをとても気にかけていた、新聞も書かない、インターネットもない、でも自分の目が一番頼りになることを知ってた。
 情報は人に頼ってはいけない。自分で探し、集める。


 采谷は陸連(日本陸上連盟)から、徹底的に嫌われた。君原以上の輝かしい記録を持ちながら、マラソンからはずされた。
 メキシコで君原が銀メダルを取る。陸連の顔が立ち、采谷はメディアから完全に忘れ去られた。

 それと相似形が【中山・瀬古】。また、福岡。
 瀬古が【腹芸】でごねた。陸連は瀬古を優遇。
 中山はオリンピックに出たけど、瀬古より低い成績。また、陸連の顔が立った。

 で、今回【今井・川内】。また、また、また、福岡。
 川内は全く素人ランナー。片や、今井は陸連幹部総推挙ランナー。
 今井は箱根5区を【華の5区】に仕上げた駿馬ランナー、だった。その頃、川内は全く無名の駄馬。
 陸連が、見事に今井の才能と財産をつぶした。


 川内というランナーが素人なのは
 『コース位置取り』ミス
 『ペース配分』ミス
 『仕掛け所』ミス、の複合ミスが物語ってる。

 ただ、ラッキーなのは、才能を陸連に吸い取られていない。財産がまだ3年分残ってる。
 おそらく、彼以外でオリンピックメダリストになれるものは、勘朝が存命中(あと25年)出ない。

 『箱根』を走った者が、マラソンメダリストになったら。坊主になる。

 陸連は知ってるのに、気付かないふりしてる。

 箱根さえなけりゃ、女子マラソンくらい輝かしい成績残せるのに。


 川内が【公務員ランナー】と騒がれているが、その前に采谷という公務員ランナーがいた。
 誰も知らない伝説ランナー。

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2011年12月05日 19:10に投稿されたエントリーのページです。

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