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東北見聞録 三陸海岸

 三陸海岸は想像していた通り。

 写真画像はあらゆるメディアが出している通り。
 間違いない。

 ただ、メディアが伝えきれないのは、その規模。180度全部波にのまれている。それは想像できる。
 それが、バイクで、走っても、走っても延々と続いている。想像を越えた。

 津波被害海岸はあまりに長い。真夏の炎天下、バイクで走っても走っても、海岸線を走破出来ない。
 ざっと地図で見ても九州一周程度の海岸線が伸びる。千葉県犬吠崎~青森県六ケ所村まで。
 その海岸線が、行けども行けども波にのまれている。
 これはどんなメディアでも伝えきれない。

 メディアは、時間の表現が苦手。
 新聞もテレビもネットも延々と退屈するような時間を表現できない。

 三陸海岸を完全走破するのは、二輪でも2日以上かかる。それだけ延々と被災地が続く。
 その規模の津波災害。

 ただ、三陸は必ず復興する。ベクトルは完全に復興する方向を向いている。
 人も、車も、バカなバイク乗りも、うろうろしている。重機の音がする。がれきの中でも営業しているコンビニもガソリンスタンドもある。
 生活雑音が聞こえる。魚の腐敗臭もすれば、蠅も飛びまわる。


 福島の復興は、(誤解を恐れずに言えば、)無理。
 福島は音もにおいもない。
 放射線は根こそぎ奪っていった。
 ベクトルはまだ悪い方向を向いている。
 行政も電力会社もまだまだ沢山隠している。
 人も車もまだ入れない。田畑は荒れ放題。土壌は汚染されたまま。

 この未曾有の事態を覆した例を、人類は持ってない。ペシミストでなくても無理だと判断する。

 東電の失策はあまりに重い。

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2011年08月23日 18:21に投稿されたエントリーのページです。

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