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修辞学(08君に釣られて)

 『上方落語の会』熱がようやく冷めつつある。
 
 【ダブルクロスカウンター】を喰らったような感覚。
 もっとクラシックな表現でいえば、【サタデーナイトフィーバー】。フィーバー=熱病。

 今回、最も唸ったのは、鴈次郎『阿弥陀ヶ池』次のサワリ


 「体をかわす。」の慣用句を思い出すくだり、から。
 
 ・・・【体】→【ミャンマー】→【ラオス】→【マレーシア】→【(タイ人口)】→【(タイ国名王)】そうそう【タイ】→【体をかわす。】(爆笑)
 これを文章表現するのは、あまりに難しい。
 「体を思い出さすのに、人を東南アジア一周さすな。」(爆笑)

 普通ならこれで終わる。

 (しばらく別のくだりがあって。) 

 「こうずーっと長いもの。」
 「ずーっと長い?」
 「そう、ずーっと長い。」
 「メコン川」(爆笑)

 (凄いのは次の一言。)

 「一遍終わって、また東南アジアに戻すな!」
 これには呆れた。見事な三段オチ。

 有名な、志ん生師匠『寝床』のサゲ。
 「それがもとであの人ぁ、ドイツいっちゃった。」を、もしかしたら越えてるかもしれない。

 演った鴈次郎の凄さ!文学部プロフェッサーの肩書きはだてじゃない。

 まさしく『修辞学』。これを講義で演ってるのだろうか。
 『修辞学』を、今時の女子大生は理解してるのか?
 あそこの学生は、お嬢様だから理解できる。

 落語で修辞学。そんな講義なら聴いてみたい。 

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2011年03月01日 19:17に投稿されたエントリーのページです。

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