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うだる暑さの中、『お熱いのがお好き』

 もうどうにでもなれ!の暑さ。

 シャレにもならないが『お熱いのがお好き』を観る。例の『もう一度観たい50本』。
 よくもまぁこんな時期に、この映画がめぐってきたものだとプロデューサーに感心する。

 『お熱いのがお好き』。よくよく考えたらスクリーンで見るのは初めてだった。よかった観れて。こういう映画はスクリーンで観なきゃ。

 何しろ。M・モンロー、ジャックレモン、トニーカーティス。はずせない。

 モンローをそんなに高く評価していないが、(スクリーンでこれを観ても)やっぱり評価は変わらない。しかし、モンローはコミカルミュージカルでは抜きんでてる。
 歌は決して上手ではない。しかし、キャバレーのステージを演じさせたらジュリー―・アンドリュースでは務まらない。
 彼女がキャバレーで出てきたら客は全員酔いがさめる。
 モンローだから酔いが回る。

 あまりに有名な『ピ、ピ、ピ、ピチュウ、ピリッチュ、ピ、ポウ』は空前絶後の歌詞。彼女以外に歌えるものはいない。
 あのシーン観るだけでも1000円払っていい。

 あえて穴を見つけるなら、この映画でのモンローはあきらかにピークを過ぎている。あと3年後に死体になるんだけど、体の線が崩れているのがわかる。本人が最初に気付いた(はず)。

 実は、この映画の眼目はモンローではない。
 ビリーワイルダーは最後の最後のセリフを言わせたいがために映画を引っ張る。

 その後のアメリカ映画をつらぬく名セリフ。
 こういう台詞が出てくるからアメリカ映画ははずせない。

 知りたい人は天神東宝まで。DVDでももちろん聴ける。敢えて書かない。
 意地悪です私は(笑)。

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2010年09月04日 19:42に投稿されたエントリーのページです。

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