ウチの稽古に『全体練習』がある。
皆の前で、仕上げの稽古としてネタを上げる。誰も笑わないし、反応は全くない。
演った後ほとんどほめられることはない。アナばっかり追及される。出来ればみんなこの稽古は避けたい。
ところがこの稽古を受けると、確実に噺のレベルが上がる。
台詞一つ、出てくる道具一つそれぞれの解釈がある。一人もしくは二人で稽古してても気づかない。
勘也の全体練習が終わった。いろんな解釈の仕方を教えてもらい、また『子別れ』に深みが出てくる。
集団いじめみたいな『全体練習』。
全体練習にかけてもらえるうちがハナ。ネタ上げてこない限り誰も観てくれない。