『2001年』はもちろんアカデミー賞を取ってる。
【アカデミー賞 特殊効果部門】
この部門はオスカーでもマイナーらしい。あまり喜ばれないようだ。
だがしかし、この受賞作を振り返るとそれはそれは面白い映画ばっかり。
『トラトラトラ』『T2』『エイリアン2』『スパイダーマン2』そして『アバター』。この部門がエンターテイメント映画の最高の評価だと言ってもいい。
まだ『2001年』が出たときに部門として成立していなかった部門に、【アカデミー賞 メイクアップ部門】がある。
【ヒトザル】は当然それを受賞してもよかった。が、ここに難敵が現れた。同じ年に上映されたのになんと『猿の惑星』があった。そちらの評価があまりに高すぎた。もちろん映画もわかりやすかった。で、メイクアップとしての評価はそちらに持って行かれた。
キューブリックとアーサークラークは歯噛みしてくやしがったらしい。『猿の惑星』はメイクが主役の映画だからしかたないかもね。
で、『猿の惑星』の成功で後日アカデミー賞に【メイクアップ部門】が出来たらしい。
『2001年』のヒトザルのメイクと演技は群を抜いている。つくづくハリウッドの底力に感心する。
あの演技はチンパンジーには出来ない。かといって人間がやっているようにも思えない。人間がやっているに違いないんだけど。
セリフは一言もない。アーサークラークの原作を読んで映画を見ると実によくわかる。