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モラトリアム大宴会

 久しぶりに学生飲み会へ参加。思い出せば約30年前自分もこんな飲み会してたんだなぁと、ノスタルジックになる。場所も学生時代の活動場所。

 社会人の飲み会とは明らかに違う。親のすねをかじってて、どうしてこんな飲み会が開けるのか疑問に思うが、自分もやっていた。
 彼らの生活には、ただならぬ税金が注ぎこまれている。本来なら納税者として義務を果たしてもらわなければならない世代だが、数年間猶予されている(モラトリアム)。
 同年代の勤労青年 ≪中学もしくは高校を卒業して即戦力として働いている納税青年≫ がみたら怒り出す。あの飲み会は。
 自分たちの労働から搾取された税金が注ぎこまれた飲み会だから。

 しかし、敢えて社会はそれを許している。
 何故なら、彼ら学生が、将来有能な社会形成者として貢献してくれるのを信じているから。高額納税者となることを期待している。だから少なくとも4年間はその期間を猶予してやっている。

 粗忽家勘朝もその期待に見事応えて、今ではりっぱな納税者になっている。自営業者の数倍もの税金をたっぷり確実に納めている。
 それは学生時代たっぷり遊ばせてもらったお礼もある。

 学生は、将来社会のリーダーとなることを期待されているから、モラトリアムを保障されている。
 
 学生たちの飲み会は正しい。今たっぷり楽しんでおかなければすぐ納税者側に回されてのびのびした飲み会が出来なくなる。宿酔いの恐怖を気にしながら飲む『おじさんのみ』になってしまう。
 しかし、勤労青年の前でバカ騒ぎは控えたほうがいい。極めて失礼。
 こんなこというからOBは現役に嫌われる。(08君のことではない。)

 小此木啓吾の名著『モラトリアム人間の時代』は凄い。40年前に現在の状況を完全に喝破している。言葉こそ出てはいないが『フリーター・ニート』の登場を予言している。

 F教大の落語研究会の諸君。たっぷり遊ぶんだ。ちょっと遊びすぎの輩もいるが…。遊んでないと柔軟な思考は出来ない。今のうちに学生の特権を十分に行使しておいたほうがいい。
 そして20年後の私の年金を払うように。
 世の中はそういう風にできている。

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2010年03月07日 20:48に投稿されたエントリーのページです。

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