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炎のない生活

 子ども達の生活経験が完全に不足している。
 便利になったのかも知れないが、子ども達の半数近くがここ1ヶ月炎を観たことがない。(早良区I小学校4年。)家庭がオール電化でガスがない。これには驚いた。
 I小学校は比較的田舎だからこれが中心部の学校になるともっと増えるだろう。
 もちろんマッチを擦ったこともない。バカな世の中になったもんだ。便利は不便のほんの一つの例。炎を知らずに『燃焼』の学習は進められない。

 風呂も変わった。いきなり蛇口からお湯が出る。便利でいい。ところが気体、液体は対流で温まることの生活経験がない。風呂はかき混ぜないと非道い目にあった経験がない。いくら下から温めたって比重が軽くなって上から温まってくることを知らない。

 子どもの科学離れが声高に言われるが、ここに原因がある(キッパリ)。確実に『子どもの劣化』が進んでいる。

 ロウソク、アルコールランプ、ガスバーナー、マッチだけで1時間の授業が大盛り上がり。
 I小学校はおそらく日本一マッチの消費量が多い学校だろう。マッチの徳用箱(最近観たことないでしょう)が軽く1時間でなくなる。
 炎がいかに科学的好奇心をしげきするか。
 科学の名作『ロウソクの科学』ファラデー著が100年前から教えてくれている。
 オール電化に頼るのはやめた方がいい。
 暖房器具はアラジンの石油ストーブ。
 テレビは1950年代に登場したガステレビ(直角夫妻が詳しい)。これがいい。特に子どものいる家庭では。

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2009年12月03日 06:03に投稿されたエントリーのページです。

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