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ドクターショッピング4

 (タイトルと内容が違ってきてますが、乗りかかった船です。『闘病記』だと思ってお付き合い下さい。)

 4月のお稽古会、商店街寄席には出られなかった。仕事に復帰するだけで一杯だった。
 『どんたく』はかろうじて参加の意志を表明する。這うようにしてどんたく稽古会には参加。しらないおじさんが二人入門している。勘尺、勘心の二人(ごめんね)。二人は十分稽古を重ねて、高座にも上がっている。
 勘朝が居なくても、確実に内浜落語会は進歩している。複雑な心境だが嬉しいことには違いない。
 『どんたく』は去年よりは疲れなかった。薬と入院のおかげか。ただ、まだ打上げには参加できなかった。
 『どんたく参加』を境にして少し変化がみられるようになってきた。食事と睡眠のリズムが出てきた。そして、5月になると稽古会や商店街寄席にも出られるようになってきた。仲間がいることの嬉しさを実感できるようになってきた。

 昔、ニッサンのキャッチコピーに『くう ねる あそぶ』っていうのがあったが、鬱病患者にとってこれがどれだけ大変な作業か、よく身にしみた。総て薬の力を借りなきゃ出来ない。特に『あそぶ』のは難しい。人間は『ホモ・ルーデンス』と言われるように『あそぶヒト』なのだが、鬱病最大の難関は『あそぶ』にある。50年間遊び倒してきた人間が遊べなくなる。遊ぶのがいかに大切か、難しいか、鬱病を経験したものでないと理解できない。

 また、落語で遊ぶのがいかに難しいか、骨身にしみた。ただしゃべるだけで遊べる人間達が、いかに高度な遊びのテクニックを持っているか。素晴しい集団だと気づいた。
 お金が入ってくるわけでは無し(一部例外もあるが(笑))、ヒトから褒められるでは無し、地位や名誉とは全くかけ離れた集団で、利害関係は一切無い。そんな集団が私を待っていてくれた。そこにようやく気づいた。気づいてからは『遊ぶ』ことにもようやく気が向き始めてきた。 続く

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2009年07月24日 03:56に投稿されたエントリーのページです。

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