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これこそが「マイストーリー」

宮尾登美子が亡くなった。
彼女の代表作と言えば、
「櫂」じゃないかなー、やっぱり。

確か先に映画を観たんだけど、
緒方拳と十朱幸代の演技、そして芸妓娼妓や貧民窟の描き方がすさまじくて、
「えぇー??これ絶対原作より盛ってるよね。」
と疑って読んだ原作は、映画よりも濃い内容でした(笑)。

この「櫂」に出てくる綾子のモデルが宮尾登美子なんだけど、
非常に卑下した言い方をすれば、
「女衒の娘」だからねー。いろいろ悩むわな。


朝日新聞に今連載している、林真理子の「マイストリー」もかすみますよ。
といっても、「マイストーリー」は、
人間の嫌な部分をグリグリ抉り出す内容で(笑)、
結構読むの楽しみにしてるんですけどね。

「マイストーリー」は自費出版業界が舞台。
自分の人生を誰かに読ませたいとか思う人って、
それをみんな読みたいと思っていて、売れる!!
そう思い込んでいる人が多い、と言うような描写がされてるけど、
確かにそうかもしれない。

自分の人生・半生を形にして残したい、誰かに伝えたい、
って考えている人に、自己顕示欲がないわけがない。
容易に想像できる。
それとも、記念に残しとこうってことなのかな?


私は、絶対に嫌だなー。
子どもの頃の話とか、ここでもちらちら書いてはいるけど、
公にまとめてがっつり話したくないし、
私の人生を後世に伝えたくないし、
死んだらみんなに忘れてほしいと思っている。

この日記も、言いたいことがあるから書いてるけど、
これを書籍にしようとか、永遠に残しておこうとか、
そういうことは考えたこともない。
そもそも、書籍にできるレベルのものではない(笑)。
夫には頼んであるけど、私が死んだら消してもらうと思っている。


アルバムも、卒論も修論も、
パソコンのデータも、fb、ツイッター、アメブロのアカウントも、
たとえば癌とかになって余命が分かった時点で、
速攻で処分することにしている。急に死んだらどうしようもないけど。

で、宮尾登美子の死。
朝日は、林真理子のコメント掲載するだろうなー、と思ってたんですが、
案の定でしたね(笑)。


宮尾先生、ありがとうございました。
結婚してすぐ先生の本を読んで、強く生きようと思いました。
ご冥福をお祈りいたします。

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2015年01月08日 22:08に投稿されたエントリーのページです。

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