とりあえず、元工作員の話。
まず、北のかの国に生まれると、
個人の意思決定権なんてありませんから、美人だろうとなんだろうと、
諜報員や工作員になりなさいという命令を受けたら、それは絶対。
また、「ハニートラップ」という言葉もあるとおり、
何かあったら、美人工作員は、そういうことで生き延びたり、
任務をスムーズに進行できますし。
実際、去年、脱北者を装った、まあまあ美人のスパイが拘束されたんですが、
情報を得た手段は、まさにそれ。
加えて、韓国の死刑制度と恩赦ですが、
元大統領も死刑判決を受けた国、韓国では、
大統領が変われば、前政権の誰かが拘束され、有罪になり、
そしていつの間にか恩赦で出獄、ということはよくある話。
だから、私がキム・ヒョンヒの事件が起きたときに思ったのは、
「たぶんこの人、死刑→恩赦で釈放→国家情報院の人と結婚ってパターンだな。」
ってこと。
一生、国の管理の下に、安全だが自由のない生活を送るのだと。
もちろん、遺族の感情や倫理的なことを考えると、
彼女がやったことは重大な犯罪だ。
ただ、命令に背くことが即死につながる国の人が犯した犯罪に対して、
どこまで私たちのものさしが通用するのか？
ということも考える余地があるように思う。
ちなみに、韓国では20年近く死刑は執行されていないのですが、
近年、凶悪犯罪が増加していて、死刑判決を受ける被告も増えています。