噂には聞いていたが今回初めて鑑賞。
午前10時の映画祭
1960年。新藤兼人監督。音羽信子・殿山泰司。
95分間。ほとんど台詞なし。
瀬戸内海の孤島。水がない島で一家四人が農業で暮らす。
近くの島から水を運ぶ。
映画の迫力を出すために音羽信子・殿山泰司が相当重い天秤棒で山に水を運ぶ。
繰り返される単調な労働。
真夏の大地で苦難の労働で運んだ水はすぐに大地に吸収される。
ある日長男を病でなくす。悲嘆にくれる一家。
それでも生きるために、過酷な労働は続く。
その重労働がスクリーンを通してひしと伝わってくる。
水の重さにしなう天秤棒。音羽信子と殿山泰司の迫真の演技。
「映像詩」だけで95分間伝えてくる。
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第二回モスクワ映画祭でグランプリ受賞。
今じゃとても作れない。