« リハビリ | メイン | いずも »

『裸の島』

 噂には聞いていたが今回初めて鑑賞。
 午前10時の映画祭
 1960年。新藤兼人監督。音羽信子・殿山泰司。

 95分間。ほとんど台詞なし。

 瀬戸内海の孤島。水がない島で一家四人が農業で暮らす。
 近くの島から水を運ぶ。

 映画の迫力を出すために音羽信子・殿山泰司が相当重い天秤棒で山に水を運ぶ。
 繰り返される単調な労働。
 真夏の大地で苦難の労働で運んだ水はすぐに大地に吸収される。

 ある日長男を病でなくす。悲嘆にくれる一家。
 それでも生きるために、過酷な労働は続く。
 その重労働がスクリーンを通してひしと伝わってくる。

 水の重さにしなう天秤棒。音羽信子と殿山泰司の迫真の演技。
 「映像詩」だけで95分間伝えてくる。

 ------------

 第二回モスクワ映画祭でグランプリ受賞。

 今じゃとても作れない。
 

About

2018年12月11日 02:37に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「リハビリ」です。

次の投稿は「いずも」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.32