おそらく、今の若い者は衣ずれの音を聞いたことが無い。
たかが、エルメスのスカーフで衣ずれは聞こえない。
たっぷりの絹を使った衣装を脱ぎ着する時にホンの一瞬聴くことが出来る。
マツムシの羽音より繊細。
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すず〇のプロ意識に気付いてから、
私もどんな高座に招かれても決して正絹(しょうけん)の着物しか着ていかない。
それがプロを敬愛している者としての矜持(きょうじ)。
(こんな言葉があることさえ知らなかった。ウチのHPのお客様に教えてもらった。感謝。)
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明日の公民館の準備。もちろん全部正絹。お客様への当たり前の対応。
自分の着物での絹ずれは聞いたことがあるが、しょうもない。マスターベーションと同じ。
他人の着物で聴いたことが無い。
聞いてみたい。すず〇は嫌がるだろうなぁ。
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私は複数回結婚式を挙げたことがある。
着物も羽織も袴も全部自前。
着つけの女性が
「私も、長い事きつけしてますが、
自分で袴まで本寸法の十文字ではく花婿さんははじめてです。」
と褒められた。別に嬉しくはなかったが、
自分で着られない若者たちへ憐憫(れんびん)の情は、否めなかった。
その某高級結婚式場に飾りの男物の羽織が掛けてあった。
「正絹であたりまえだろ。」と触った瞬間、
化繊シルックとわかった。
あまりな高級ホテルだけにがっかりした。