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『カッコーの巣の上で』

 ティーンエイジャー、高校3年生だった。多感な時にロードショーで観た。

 凄く打撃を受けた。

 その後、何回かレンタルで観た。
 「高校生だったから、打撃をうけてたんだろう・・・。」程度の感想。
 だった。

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 生涯2度目の小屋での鑑賞。打撃を受けた。

 高校生の頃の右中間真っ二つのクリーンヒットでなく、渋いセカンド後方のテキサスヒット。

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 高校生の頃はJ.ニコルソンサイドでしか観れなかった。
 今回例の看護婦長サイドからも観れる年齢。

 婦長も犠牲者の一員、ということに気がついた。
 あまりに仕事いちずで人間性を見失ってる婦長。
 【オールドミス】と揶揄されながら、性体験もないまま一生をささげた看護師としての仕事。
 そこに野卑な人間性を隠すことなく突然入り込んで来たJ.ニコルソン。

 彼女の人生まで変えてしまった。

 あと10年で、穏やかな年金生活に入ってたはずの、彼女の官僚的宗教的一途なワーキングホリック。

 婦長を、仕事依存症(ワーカーホリック)と解けばすべて理解できる。

 作品中の精神病院の壁は全て依存症で塗り固められている。
 患者もメディカル関係者も、すべて。

 経営者と官僚だけは、病院の壁の外で高みで見物している。
 そこが一番の問題。


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 この作品はそこまで抉(えぐ)ってる。 ティーンエイジャーの頃は見えなかった。

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2013年10月19日 20:29に投稿されたエントリーのページです。

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