親孝行が出たついで。
江戸時代に番付が大流行したことは、ちょっと落語をかじったものなら誰でも知ってる。
『長者番付』という落語もある。
『娘』の番付で、大関は「針仕事」・関脇「読書き出来る」小結「継母をいたわる」「年寄りいたわる」
『女房』番付。「家業に勤しむ」「親孝行」
(参照:『大江戸番付づくし』実業之日本社 絶版)
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江戸時代「親孝行受賞者」はちょっとしたスターになった。
【親孝行青緡五貫文(あおざしごかんもん)】を貰った者を観に行く遊山もあった。
孝行者からもらったサインも古文書に残ってる。
今風で捉えるなら、メダリストのサインをもらうようなもの。そんなサインたいしたことない。
準強姦メダリストでさえサイン書く。
ちょっと欲しい気もする。
で、『孝行糖』という噺が出来た。
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少なくとも、『孝行糖』を演ろうと思うものは、この背景を胎(はら)に入れて演じることが求められる。
当然、そこまで読んでるだろうけど(笑)。
これが落語の深淵ゾーン。覗いたものは・・・家庭が崩壊する。