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鯉の放流

 最近だいぶ見なくなったんだけど、バカな観光地でよくやってる【鯉の放流】。

 愚かな観光客がパンくずや麩をやって、鯉の暴食で喜んでる。

 グリーンピースほどの自然回帰主義でなくても、高校程度の生物学を履修してる者なら、この生態系のおかしさを理解できる。


 鯉を放流して、人間が給餌し始めると1年を待たずに生態系が崩れる。
 ブラックバス、ブルーギルで騒ぐなら、ここでも騒いでほしい。

 クローズドされた小規模の池なら、年に一度の【池さらい】で、リセットできる。

 川はそうはいかない。

 で、地方の観光地の川で、そういう光景にぶち当たる。

 最初に見たのは津和野だった。

 
 そういう愚かなことをしないように、各地方に大学がある。
 津和野で注意喚起しなかった、島根大学の生物学教室がただバカだったということ。


 鯉はとても貪欲な魚類。何でも喰う。で、病気に強い。で、大きくなる。

 天敵はいたけど、今はいない。

 天敵は獺(カワウソ)。
 絶滅した。

 今回言いたいのはココ。

 自然環境の中で、特定の生き物の生存だけを守ってはいけない、安全のための駆逐も同じ。

 鯉を特別に加護すると生態系が崩れる。
 カワウソでしくじった教訓。

 鯉は捕まえたら喰う。 
 獺を絶滅させたものの罪の償い。

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 獺の代わりに【ヌートリア】っていうゲッ歯目の大型ネズミがいるらしい。
 獺を見たいからと言って、大陸から【タイリクカワウソ】を放ってもイケない。
 マングースで懲りてる。
 マングースが北上している噂もある。

 自然界には何もしない。これが一番。なすがまま。

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2012年08月31日 19:57に投稿されたエントリーのページです。

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