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『天竺徳兵衛新噺(てんじくとくべえいまようばなし)』

 博多座は年3回歌舞伎がかかるが、だいたい2月が面白くない。

 『花形歌舞伎』と称して、大看板が出ずに、若手で茶をにごし・て・た。

 ところが今回。大当たり!

 「目立った役者は、右近とまぁ亀治郎くらいかなぁ。」
 と思って行ったら、それはそれはよかった。

 亀次郎。猿之助を継ぐと決まったとたん、オーラ暴発。
 唯物論者なのに、「オーラとは何事か!」と叱責されようが、とにかくスケールが突然でかくなった。

 亀次郎。バンタム級の小さな体なのに、芸は大きい、大きい。
 いつの間にこんな役者になったのか!

 三代目猿之助には、まだ届かないのは当然にしても。
 だが、20年後。三代目の早変りも、宙乗りも、知らない世代から絶賛されている。

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 客は談四朗(亀次郎のおとっつぁん。)知らなくても、亀次郎は知ってる。

 舞台いっぱいの大ガマの上で、見栄を切った時の亀次郎。ガマより大きい。とても不思議。


 だから、歌舞伎は観なくっちゃ解らない。

 博多座で、まだ演(や)ってる。

 今回の『花形歌舞伎』。

 解りやすくて、次から次に引っ張ってくれる。
 

 もう一度観たい。 チケット代なんて気にしてる場合じゃない。ただ、もう売ってないかもしれない。

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2012年02月15日 18:44に投稿されたエントリーのページです。

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