今年最後の商店街寄席。
12月24日。しかも同時に大手興業が別の落語会をやってる。お客様ご来場いただけるか、心配してたが、そこそこご来場頂いた。
番組
『悋気の独楽』 勘楽
『宮戸川』 左橋
お仲入り
『芝浜』 左橋
大喜利
ものまね 左橋
仲入り後、突然
「ちょいと、お前さん起きとくれよ。」
会場の空気が動いた。暮れに『芝浜』。最高の番組。
『芝浜』でお客さんが涙した後。
大喜利で、【ものまね】が始まる。ドカンと笑いを取る。
並みの落語会なら、『芝浜』で余韻を残して帰っていただくところだが、ここが暮れの寄席の面白いところ。
開演前、左橋師匠に
「クリスマスらしいもの吹いてもらえますか?」
「どんなのがいいですか?」
「『赤鼻のトナカイ』なんか、お願いできます?」
「ジングルベルでもいいですか?」
「もちろんです。」
と言ったお願いをしていた。
『12月のセミ』というネタで【ジングルベル】を。『12月のウグイス』というネタで【赤鼻のトナカイ】を見事に演って下さった。
お客様大喜び。
終演後、伺ったら、『12月のウグイス』は初めて演ったとのこと。
きっとこのネタは、あちこちの寄席でも、今後演じられることだろう。
甘棠館笑劇場が初演。演芸史に残る名ネタが産まれた瞬間。
馬生師匠、伯楽師匠の雰囲気をたっぷり味わった。
ひな太郎師匠からは志ん朝師匠を、左橋師匠からは馬生師匠を。
甘棠館笑劇場に古今亭の芸が漂っている。