今回のツーリングで楽しみにしていたのが、東北弁。ズーズー弁などと、おちょくった言い方をする輩もいるが、決してそういった聞き方ではなく、ネイティブ東北弁を鑑賞してみたかった。
福島は人がいなかったので全く聞けなかった。
仙台、ほとんど標準語。
その後、盛岡、八幡平、秋田、新潟。ほとんど標準語。
かろうじて、青森、浅虫温泉駅前の大衆食堂と、本州最北端大間崎で道を尋ねた時聞けた。
「この道まっすぐいくべ、すっとさ。見えてくっから、わかるべ。」
実に気持ちのいい言葉だった。
それ以外はほとんど標準語。
テレビのインタビューで東北弁を語っている人がいるが、あれは意図的にそう言った方を選んでいるのではないだろうか。
言語のグローバル化で英語がかなり幅きかせている。
それと同じ構造が、日本語の中でも起こっている。多くの日本人が、NHK用語≒標準語で話している。
飲み屋の喧騒でも、聞けなかった。
秋田で、宿の夫婦が車で飲み屋まで送ってくれた。その夫婦同士の会話が全く標準語。
新潟佐渡島でガソリン入れた、佐渡島のガソリンスタンドの夫婦も標準語。
同じことが九州でもいえる。鹿児島でも長崎でも地方の言葉が駆逐されつつある。困ったものだ。
自分たちの言語に、ゆるぎない自信を持って使っているのは、関西の方たちだけではないだろうか。関西では、標準語にしようなどと微塵も思ってない。
文華さんの上方落語を聴いて、さらにそう思った。