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臓器売買

 ちょっと前のニュース。
 臓器売買で、金持ちおっさんと、金儲け暴力団が挙げられていた。
 氷山の一角。闇では結構あってるんだろう。

 この売買。絵にかいたような市場原理が成り立つ。

 【買いたい者】と【売りたい者】。
 【買いたい者】は金額に糸目はつけない。命より高いものはない。
 
 今回の事件は、自分の命だったが、我が子の命のためなら、親なら自分の命さえ厭(いと)わない。法でも犯す。

 【買いたい者】は【売りたい者】より多くの富を持っている。
 また、【売りたい者】は【買いたい者】より健康。

 ここに【富】と【健康】の等価交換。が成立する。
 ここで注意しなければいけないのが、【売りたい者】が自分の臓器でなく、第三者の臓器を商品として扱うとき。ブローカーが暗躍する。


 噂では、中国ではなかば公然と臓器売買が行われている。

 第三者が、自分より健康な弱者の臓器を売る。それを買おうとする者がいる。

 今回の事件。見事にそれに該当している。
 
 正論だけでは語れない問題。(※参考『臓器農場』帚木蓬生)

 
 今後、まちがいなく、富と権力を持つ者は、長生きする。

 20年後、中国富裕層の平均年齢は欧州のそれを20年近くこえるのではないだろうか。
 中国は市場経済で動き、しかも、人権感覚が極めて希薄。当然そうなる。
 毛沢東が今の人間なら、120歳まで生きてたに違いない。

 富を持つものは、遺伝子さえ購入する。


 SF映画は、ミュータントムービーとして、とっくの昔にこういう映画を作っていた。時として、現実を見事に当てるから面白い。そして、怖い。
 SFで、臓器売買は珍しくない。
 古典でも『フランケンシュタイン』は同じ範疇。

 科学の進歩は、必ず金儲けに利用される。例外は、人類歴史上、残念ながらない。 

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2011年07月18日 11:27に投稿されたエントリーのページです。

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