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『鉄道員』

 イタリア映画はいい。

 ハリウッドを一番よく見るが、イタリア映画も結構はずさず見ている。何だかよくわからなくて、往生するのもあるがいい。

 ベスト3を上げるなら。
 ①『道』
 大方の人に異存はない。次からが評価が分かれる。
 ②『自転車泥棒』
 ③『鉄道員』
 ベスト5まで上げるなら
 ④『ニューシネマパラダイス』
 ⑤『夕陽のガンマン』
 5番目でみんなひっくり返る。吉本みたいなオチ。でも、マカロニウェスタンははずせない。

 今回、『鉄道員』。先日あまりにも愚かしい映画を観たので、非常に堪能させてもらった。
 まさに伊映画。

 伊映画は子どもの使い方が図抜けていい。50年以上昔の日本映画でこれだけの子役を使ったものはない。歌舞伎の子役はデフォルメされてるが、伊映画はリアリズムで押し進める。
『道』は子役とはいえないかもしれないが、『自転車泥棒』『鉄道員』『ニューシネマパラダイス』すべて子どもが狂言回し役。またそれぞれ上手い。

 働き者だが、飲むことしか知らない親父と、振り回される家族の茶飯事。
 そこを頑是(がんぜ)ない少年の思いが絡まり、進んでいく。

 こんな監督は日本にはいない。近いと言えば小津安二郎。・・・ちょっとちがうか。もっと乾いている。
 『自転車泥棒』がめちゃくちゃ観たくなった。

 『もう一度観たい映画2』に入っているに違いない。

 来週は『天井桟敷の人々』(伊映画)。これは観ない。2回ほど観たが、はっきりいって理解できない。イタリア映画の怖いところ。

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2010年11月28日 17:57に投稿されたエントリーのページです。

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