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なだめる。

 >ほしいなー、ほしいなー
 って。駄々っ子か(笑)。超難関の国家試験を通過した者が、言うせりふじゃないぞ。まぁ可愛いから許そう。(セクハラかなぁ。)

 今凄く話題になってるらしいけど。そんなに凄いツールなんだろうか?売る側にとっては、世界中でこんなに話題になったら、まんざらでもないだろうけど。


 道具、ツールは人類の発展に伴い、要求に沿って進化してきた。
 原点は、約200万年前の打製石器。どんどん枝分かれして細分化して、i-padの登場となる。(スゲー飛躍!)
 キューブリックは、動物の骨を一気に宇宙船へ進化させて、表現した。

 人類の要求がどこまで続くのかわからないが、道具の進化は、ある程度でストップする。

 例えば、器で考えると。『土器→陶器→磁器→金属器→化学樹脂器→?』の順。
 土器は陶器の登場で完全に駆逐された。陶器は磁器で駆逐された。ところが磁器は駆逐されてない。器への人々の要求は『磁器』で止まっている。より便利な樹脂製器が登場しているにもかかわらず、『磁器』で進化は止まった。
 まさか土器で食事をしている家庭もなかろう。

 こと器に関しては人類の要求ピークは『磁器』。異論はない。

 で、書籍。粘土板にくさび形文字で読む人類はもういない。木簡もあり得ない。

 1455年。クーベルタンが活版印刷を発明した。
ドイツ人宣教師は、『紙』『インク』『可動式活字』『冶金』等々をコーディネートした。人類史を変える大発明。
 以来、人類は550年間書籍とともに歴史を刻んで来た。

 で、i-pad。書籍を超えるだろうか。
 器が『磁器』で進化を終えたように、活字は書籍で進化を終えている。電子化した活字に、人類は書籍以上になじまない(と思う)。

 もちろん、アルミ食器や樹脂食器が、場面に応じて使われているようにi-padも場面によっては、使いようもあるだろうが、書籍を駆逐するまでには至らない。

 中国で紙が発明されて以来、人類と紙との付き合いは長い。人類は紙と非常に相性がいい。そうそう紙からは離れられない。

 国語辞典・英単語は電子辞書でもi-padでもいいが、『こころ』『エミール』『プルート』『ガダラの豚』『源氏物語』『野菊の墓』『セロ弾きのゴーシュ』をi-padで読むか?
『チャタレイ夫人の恋人』をi-padで読みながら耽る高校生はいない。許されるのは『カフカの海』クラスまで。

 どう?こえびよ、納得したかな?(するわけないし!)

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2010年06月06日 10:39に投稿されたエントリーのページです。

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