小紫蝶さんの落語四五周年の会に勘遊と二人ご招待いただいた。ワッハホール。キャパ三〇〇人のところに四〇〇名を超すお客さま方。とにかく驚きの大盛会。
番組
うなぎ屋 立の家 鈴々
漫才・交通巡査 小紫蝶・笑平
道具屋 立の家 桃助
三味線漫談 四笑亭 笑平
大工調べ 粗忽家 勘朝
仲入
地獄八景亡者戯 櫻鶯亭 小紫蝶
手打ちの会であれだけのお客様を集めた会を観たことがない。高座に上がるとお客様の『気』が重低音でズーンと迫ってくる。
番組にはないが、小紫蝶さんがあいさつで軽くつかんで来て、演者がそれぞれすっと入れた。
鈴々さん、開口一番。ご自分の役割をちゃんと掴んである。お客様を和ませてさらりと降りてくる。
漫才。いとしこいしの雰囲気がよく出ている。無駄な言葉が一切ない。穏やかなリズムでお客様との距離をどんどん近いものにしていく。
道具屋、桃助さん。軽めのネタで要所要所の壷をはずすことなく、お客様を誘い込む。夜店の光景が浮かんでくる。上方の道具屋はこんな演出なんだと教えてくれた。
三味線漫談。笑平さん。甘棠館笑劇場でも見せていただいたが何度見ても小気味のいい撥さばき。『野崎』がよかった。
大工調べ。薬の影響か、活舌はまだ戻ってないが、まぁこんなもんだろう。満足いくのはまだまだ遠い。
地獄八景亡者戯。小紫蝶さん。感服した。九〇分。ダレ場もなく引っ張り続けるパワー。恐れ入った。新ネタがガンガン入る。絶妙な入れかた。『のだめカンタービレ』『小沢一郎』『アバター』『玉置宏』が次々と俎上に上る。いつの間にかソデで完全に客になって笑っていた。
小紫蝶さんと『二人会』を持たせてもらっていいんだろうか、と改めて恐れ入った。
打ち上げがまた実に楽しかった。豪華な宴会場で小佐田さんや文華さんを交えて楽しく飲んだ。今回はしくじらなかった。
で、恐怖の先取り情報。七月三日に甘棠館笑劇場で『第三回 お笑い まんぷく亭』が開催される。福岡が四人に乗っ取られる。元寇以来の福岡の危機が訪れる(恐)。内浜落語会が駆逐される。心せよ内浜落語会(笑)。笑い事じゃない。