今回週刊誌等のこともありウチのHPへのご来場数が約20%ほど増えている。内浜落語会の対応を気になさっているということなのかも知れない。
黙っているのも不自然なので、敢えて私個人の考え方と断った上で。
社会常識と噺家、芸人さんの常識は大きく異なっている。
噺家、芸人さんに道徳や倫理観を求めるのは間違っている。
生の演芸場では時々放送禁止用語が飛び出す。でも誰も咎めはしない。みんな承知の上で聴きに行っている。
ブラック師匠の落語会は危険きわまりない。お客さんはそれを楽しみに足を運ぶ。
寄席でやっていることを放送でやったらたちまちクレームがつく。
数年前ばかなN○Kのアナウンサーが、寄席でよく話される
「この会場にお越しの皆様方だけの幸せをお祈りいたしております。」を
公共放送で
「この番組をご覧の方だけの幸せを…。」
とやったモノだから大騒ぎになった。愚かなアナウンサーだった。(どうなっただろうその後。08君なら知ってそう。)
噺家、芸人さんのそういう所業が嫌いなら見に行かなければいい。非道すぎる噺家は自然淘汰される。
でもそういうアウトローな世界を、我々常識という枠で縛られている人々はたまに触れたくなる。
噺家さん達の武勇伝は凄まじい。
夢楽師匠の山羊の話。鯉昇師匠のお師匠さん、小柳枝師匠の日常生活の話。金語楼師匠の女性の話。志ん生師匠の伝説にもなっている話。テロリスト爆弾可楽。等々枚挙にいとまがない。
噺家さんに正義を求めたってしょうがない。
もちろん今回の事件を私がやったら即OUT。仕方がない。私は社会常識のなかで生きている。何より私の生活資金は国民の皆様方の税金で賄われている。
噺家さん達はほとんどの方が独立採算の個人経営。
落語界の珠玉の名言『業の肯定』。
人間の業を全て肯定するのが落語。そのうえで今回の事件を考えたい。
ちょっとセコな事件だけど。