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経験不足・稽古不足

 大凡(おおよそ)45歳すぎになって。
 他人に面白い話を聴かせるのは結構難しい。かなり難しい。
 凡人の話は面白くない。全く面白くない。

 該当する者は読み進めると怒り心頭になるので、これ以上来てはいけない。

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 凡人。
 源氏鶏太の『非凡なる凡人』。
 は凡人ではなかった。

 結構順風満帆な人生をおくってて、今更芸術・芸能に花開くわけがない。
 不特定多数の客に語って受けようとすることが無理。

 志ん生も園生も、ゴーギャンもベートーベンも
 (モーツァルトは例外。ただ、あまりに人生が短かった)
 壮絶な人生をおくったのち芸が花開いている。

 凡人の話を聴くほど、聴衆は退屈なことはない。

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 私が認める、激烈な人生とは、
   壮絶な闘病。
   国家権力との闘争。
   政治犯での刑務所暮らし。
   亡命。
   電力会社との訴訟勝利。
   大災害からの生還。
   イグノーベル賞。
   落語芸術協会・落語協会への入門。
   年齢差30歳以上の結婚。
   異国でのムショ暮らし。

 複数回の婚姻。なんて甘い。誰でも・・・はしないけど、まぁ珍しくない。

 凡人はそんな経験が今更出来るわけがないから、稽古で偽装する。
 擬態する。それ以外の稽古を知らない。

 今更テ〇トさんの域に達することは出来ない。
 だから、稽古する。おわかりか?

 稽古不足で稽古会にきてはいけない。
 それでも稽古不足。

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2015年12月18日 19:25に投稿されたエントリーのページです。

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