「経験主義」という、結構なテーマがある。
教育用語でもあるが、哲学用語の意味合いが濃い。
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人生さして長いわけでもない。
寿命をまっとうして80年間、それほどたくさんの経験は出来ない。
経験出来ないからこそ、学問が発達してきた。
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・南極のことを、ほとんど多くの人が知らないのに、多くの人が語れる。
・化石を掘った経験はほとんどの人がないのに、化石を語れる。
・DNAの二重らせんも、ニューロンも、般若心経も、平清盛も知らないのに、的を外さず語れる。
ここが学問・教育上の経験。
(哲学上の経験主義はまた別の機会に。)
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よく教育者が、「努力は報われる。」と発言するが、大ウソ。
ほとんど多くの努力は報われない。
本当は「経験は、報われる。」ということ。
経験している者は、していない者に比べて、判断が的確。
その経験が芸に役立つ。
別に芸で身を立てる必要はないが、結構惹きつける要因にはなる。
経験しないほうがいい事もあるが、経験していると、ピンチの時にたしにはなる(笑)。サバイバル。
経験しすぎると、メディカルケアが必要になる。ただ、そのケアさえ、経験になる。
講座も、高座も経験者に有利に出来ている。
聴衆、客は未経験者だから説得力がある。ウケるということはそういうこと。