子どもたちのレスリングルールは単純明快。
【キック、パンチ、なし。相手の両肩をマットに付けた方が勝ち。】
子どもたちはピュアだから、真剣にそして楽しんでプレイする。
寒い体育館に、ウレタンマットを敷きつめ、同じレベル(闘争心・体重・身長・骨格)のバディ(二人組)の構成でプレイ。
おとなしい組みはそれなりに、熱くなりがちな組みは熱くプレイする。
応援も熱くなる。45分プレイすると、寒かった体育館の温度が5度ほど上昇する。
勝っても、負けても面白い。勝ち負けという観点は結構やすっぽい。
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家庭の事情もあるだろうが、部屋で暴れることを禁じられてる子どもたちは、戯れで暴れる楽しさを心底味わってない。
幼いころ、暴れることは大切。
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柔道の根源は、柔術。
道具なしで、敵の戦闘能力を奪う、つまり、素手での殺し合い。本当の柔術は結構怖い。それをスポーツ化した加納治五郎の功績は十分評価されていい。
レスリングは体格差がありすぎるとプレイできない。だから、体重別になる。
柔道は戦(いくさ)の手段だから体重差なんて考えない。本来の講道館柔道に体重別はない。
『柔よく剛を制す』という無茶な論理を持ちこんでくる。
谷亮子はどう頑張ってもヘーシンクを制することは無理。
アングロサクソンの合理性が体重別を持ちこんだ。
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レスリングの面白さは、体内に蓄えたエネルギーを一気に放出する心地よさ。カタルシス。
これこ尽きる。
相性のいい二人での格闘・プレイを楽しむことが最大の目的。
(続く)