番組
『看板のピン』(ネタおろし) 勘心
『桃太郎』(初高座) 勘十
『八五郎坊主』(ネタおろし) 楽狐
お仲入り
抽選会 勘朝
『はてなの茶碗』 勘米
演者の平均年齢が、異様に高い渋いおっさん寄席だった。
『看板のピン』:勘心
活躍が著しい。2か月連続で新ネタを仕込んできている。年齢を考えても、そうそう覚えられるものではないが、ネタを上げてくる。本業は、大丈夫だろうか。
反応良くテンポもよく、語ってた。ネタ・落語の勘所を掴んできている。公民館等へも出て行って腕を磨いている。
『桃太郎』:勘十
稽古十分で臨んで来た。初高座でここまでやれれば十分。ネタが飛ぶのは誰しもやる。そこをどう切り抜けるかで真価が問われる。実に楽しみな新人。新人と言うにはいささか老獪すぎるが(笑)。
お客様に覚えてもらったことだろう。近いうちにまた上がる。中堅連中があわてる。
『八五郎坊主』:楽狐
技巧派では追随を許さない。どかんどかん笑いを取ってきた。
「このネタそんなに面白かったかなぁ。」とテクニックに感心する。枝雀を伝えられる素養を持ってる。コンパクトに治まらずに。もっともっと多少崩れてもいいから、スケールの大きな落語を聴かせてほしい。そうなる技巧・素養を持っている。
『はてなの茶碗』:勘米
あまりに楽狐がウケてたので少々心配してたが、全く動じない。上方落語の会の総領だけある。場数はTOPクラス。演じた後修正を重ねると、もっと完成度が高くなる。
お客様との呼吸の取り方は仕事柄慣れたもの。サービス満点。トリの職責を全うしてくれた。貫禄は会長よりある。
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席亭として、大満足の落語会。これだけ演者が揃えばお客さまにも満足してお帰り頂ける。
インターミッション取ってる会員に、いい刺激になった。こんな高座観ればあわてるし、また出たくなる。これは高座に上がったことのあるものの業。
稽古十分の落語は安心して楽しめる。